柴田 昌治 著 | 日経ビジネス人文庫 | ISBN4532192048 | 本体648円+税 |
![]() |
話題になったのは数年前で、そのうち読んでみようかと思って忘れていたのを 本屋の通りがかりに文庫化されているのをみて買ってみました。
内容としては、ストーリー仕立ての会社風土改革に関する参考書的な内容で、 各章のストーリーの後ろに、その章のストーリー中で紹介されたエッセンス が纏められている、といった感じです。
この本で扱っているテーマ「企業の風土改革」には非常に興味があり、 ストーリー中にもなるほどと思う点が多数ありました(詳細は省きます)。
ただ、ここで紹介されている悪い風土としての「言い出しっぺが損をする」 組織はあちらこちらに実際に存在しますし、日本特有の訳の分からないお伺 いや責任所在不明の合議制(?)みたいな状態になりますと、モチベーショ ンがどんどん下がっていくのが自分でも分かります。 こういった「腐った組織」の企業は遅かれ早かれ崩壊する運命にあるのでしょうが。
この本、売れただけあって内容としては非常に良いのですが、本当に参考書的に 使うにはこの本一冊では足りません。まだ読んでいないのですが、シリーズ物に その辺りのエッセンスをまとめた本がありますので、そちらも合わせて読む事を お勧めします。
一応管理職の身として、この本にある悪い事例のような「風通しの悪い」組織 には少なくとも自分が面倒を見ている所はしないぞと思いました。